活力読本シリーズ1 5S読本 -5Sは組織の仕組みづくりー
5S活動継続の秘訣は「全社一丸!」
巷には5S活動に関する書物は多数有ります。
が、ほとんどは技術的に解説しているものであり、「なぜ5S活動をやるのか」という、本質や全社一丸という切り口で書かれているものはほとんどありません。
「継続できる5S」を「全社一丸になって実施する」はどの企業様も課題であります。
そこで本書は社長様や5S担当者様が本当に目指して行きたい5S活動を「全員読ませ」、「(現在の)取り組みを理解させる」ツールとして制作しました。
読ませたい方は何人いますか?
【5S読本目次】
▶はじめに
▶第1章 導入 5S活動とは
▶2枚の写真の「間」にあるもの
▶手順(プロセス)重視の活動
▶組織の中の「共通言語」かつ「意識改革」ツール
▶5S活動=仕組みづくり
▶5S活動を始めるうえでの3つの注意点
▶第2章 整理活動
▶すべてがここで決まる!
▶「捨てるものルール」の重要性
▶5Sギャラリー 整理
▶第4章 清掃活動
▶清掃=点検・保守活動
▶清掃ルール、ありますか?
▶5Sギャラリー 清掃
▶第5章 清潔活動
▶3Sの状態を緊張感とともに「維持」できていますか?
▶5S活動の精度と緊張感を常に維持させるために
▶5Sギャラリー 清潔
▶第6章 躾(しつけ)活動
▶第三者から組織がほめられる
▶マーケティングの入り口としての「躾」
▶「業務」は出来ても「躾」の出来ていない
▶企業決めたこと(ルール)が守られる組織
▶5Sギャラリー 躾
▶第7章 ルール化と教育訓練
▶なぜ5S活動が続かないのか?
▶「シンプルルール」が重要!
▶教育訓練の重要性
▶第8章 5S活動と利益
▶一円を拾う、一円を落とさない
▶5S活動と限界利益の親和性
▶本当の意味での利益体質へ
▶あとがき
▶付録 5S読本アンケートの活用方法
【社内アンケートのススメ】
この本は社内で5S活動に取組む際に、「全社一丸」の仕組みづくりをめざすため、できるだけ多くのスタッフの方にお読みいただくことをお薦めしております。
しかし、読んだものの、なかなかフィードバックできる仕組みがないがために、各個人にしっかりと 活動の目的や概要が理解されていなければ意味がありません。
そこで、「5S読本アンケート」を付属いたしましたので、コピーをしてご利用してください。
活用事例として下記に3つのパターンを例としてあげています。自社の活動の動きをイメージして参考にしてください。
「継続できる」「本気」の5S活動ということをしっかりと伝えるためにも、この5S 読本を読むことに 加えて、個人単位の理解度チェックにこのアンケートをご活用ください。
■はじめにより抜粋
「5S活動」はなぜ必要か?
5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・躾という5つの要素を組織活動の中に組み込み、生産性を上げ、安全性を確保し、顧客満足を向上させる試みです。
「そんな単純なことで、果たして本当に生産性が上がるのか?」
と疑問を持つ方もいるかもしれませんが、実際に活動を行った多くの企業(組織)で、売上や利益が改善したケースを私は多くみてきました。
それは一体、なぜでしょうか。
実は「5S活動」は目に見える仕組みなので誰が見ても変化が見え、進捗が確認できるのです。
世代や役職、入社時期にかかわらず、活動の成果が分かるため、目的達成のプロセスが非常にわかりやすくなるからです。(逆に言うと、やっていない人のこともよく見えてしまいます・・・。)
組織の中には、立場が違うと見えなくなるものがたくさんあります。
例えば役員会でどんな話をしているか、多くの人にはうかがい知れません。開発部門と販売部門では同じように利益を上げたいと思っているのに会議のたびに対立ばかりしている。現場と管理部門の仲が悪い・・・。建前としては「全社一丸」などと言いながら実際の日常ではこうしたデコボコ状態にあります。
しかし、「5S活動」はそうした垣根を飛び越えて社内の「共通言語」となり、あっという間に組織とそこに属する人の意識を変えてしまう力を持っています。
単なる「片付け」ではない、仕組み構築としての「5S活動」にぜひ取り組んでください。
すでに海外の組織でも「made in Japan」のこの仕組みを活用して、生産性や利益を伸ばしています。
目まぐるしく移り変わる時代や社会の中で、組織がきちんと自立して機能するためにはこうしたわかりやすい全社での取り組みが必要です。今まさに本当の「全社一丸」となった取り組みが求められています。
本書は5S活動についてノウハウの解説よりも、各工程で重要なポイントをこの「仕組み」の部分に着目して読み物形式で述べています。5S推進チームの方はもちろん、組織に所属する方全員に読んでいただき、足並みを揃えて、目的を達成していただければとの思いで書きました。
さぁ、動いてみましょう。